かわいいと言い出したら沼

某男性声優をかわいいと言い出して数年経過中。ディアなガールですが、もう女の子じゃなあい。

リーライ感想レポ7

【ゾンビに食われる】

扉を砂糖がちゃんと閉めなかった為、ゾンビ達が会場の中に入ってきてしまいます。

ドンっという音と、画面には水面に石を投げいれたような波紋が連動して表示されます。それに合わせてキャストが怯え警戒するように一歩二歩と下がります。

 

再び登場したゾンビを前にして動揺と緊張が走るキャスト一同。ステージ中央の舞台装置が回転し、キャストが立っている床が動き出します。口々に矢継ぎ早に台詞を言うのですが、砂糖の台詞が結構な長台詞でした。江口さんの時は台詞を無事に言い切ると拍手が湧きあがっていましたが、代永さんの時は特に拍手が無かったような。江口砂糖からは渾身の長台詞っぽさが出ていたのですが、代永砂糖は割とそれを感じさせなかったです。

二日目の吉野マロンはお茶目に1人だけその回転装置の上を小走りしていました。あの自由な小走りはゾンビを前に混乱した場に良いスパイスになっていました(笑)

 

拍手と言えば、違う場面の話になりますが、柿原パルが歌った時は拍手がかなり控えめな印象だったのに、のぶくんパルが歌うと一斉に拍手が起きていたという事もありました。どちらが良い悪いという話ではないですが、各自のファンの色がこういう場面で出たなと思いました。

拍手があることで、場面の流れを止めてしまうノイズとして捉えることもありますし、役者の芝居にいちいち拍手するのは逆に失礼かもしれません。私は結構この拍手してもいいのかどうなのかにところどころで悩まされました。何故か、のぶくんの歌には迷いなく拍手しましたが。

 

二日目のBチームはここのタイミングでキラフェスの写真撮影みたいに、お客さんをバックにして記念写真を撮りました。ゾンビの役者さんも舞台に集めて大集合でした。

特に明かしてはないですが、神谷さんのアイディアかなと思います。新聞記者というキャラの設定を生かしつつ、キャスト以外にも光を当てようとするところが、いかにも彼っぽいじゃないですか。とても良いサプライズでした。吉野さんが端っこで大仏のポーズしながら変顔していたので思わず吹き出しちゃいました。5秒程度しか画面に映されなかったのですが良いお写真でした。この写真、どこの雑誌が載せてくれますかね。それとも、FCに載りますかね。

 

「こんな状況なのに、この昂揚感はいったい何だ……?」とふと零すゴウガイ。「これこそが俺の求めていた号外なんだ!」と周りの制止の声にも構わず、ゾンビの群れに飛び込み、腕を食われる。「痛いィ!苦しい…!でも、腕を食われている俺の写真を撮らなければ……!記事を書かなければ……!」とその場から離れようとしないゴウガイ。「お前ら!俺が、どんな気持ちで!どんな気持ちでこの仕事をしていていたかお前らに分かるか!!」と叫び、舞台中央に向かいます。ゾンビ集団に担ぎ上げられたゴウガイは「痛い、苦しい。でも、なんて素晴らしい瞬間なんだろう。まるで、目の前の景色が虹色に見える!」と狂気を孕んだ様子で舞台から消えていきました。

 

Bチームの神谷さんはここの場面が最も印象的でした。狂気の色が強い迫真の演技でした。痛がりながらも、記事の為に自分の身体を犠牲にするところが最強にクレイジーでした。声の演技もさることながら、表情にもキャラが憑依しており、鬼気迫ったものでした。声優という職業を考えたら、ああやって表情でも訴えかけることって出来る人と出来ない人がいると思うのです。姿勢や表情を変えずに声だけ変えるのが声優としては一般的でしょうから。カメラを意識して表舞台に立つことが多い神谷さんだからあそこまで表情もつけられたのだと思います。カッと見開いた目でゾンビ集団に連れて行かれるのが目に焼き付いています。もともと、ぴろし17歳やDGSのキャラなどで憑依芸をぶちかましている神谷さんだから、あの鬼気迫った声と表情の両面からアプローチが出来たのだと思います。担ぎ上げられる時もヒョイっと担ぎ上げられていて、歌活動の為に鍛えた身体のバランス感覚と色々やらされた経験が生きたように思えます。

 

Aチームの保志さんのゴウガイはそういった面では、声優さんらしかったです。苦しむ声の演技は私好みの血混じりの痰がらんだもので文句のつけようもないほどに見事だったのですが、担ぎ上げられる時にちょっともたついてしまったのと、カメラへの表情アピールが神谷さんのを見た後だと欠けている印象をもちました。単なる我儘なのですが、正統派な保志さんの演技の方を先に見たかったなあ。

 

【パルの正体】

マロンが「ここは、朝シャワーを浴びて身体が綺麗な順に食べてもらうというのはどうでしょうか。」という提案をあげると、「笑えない冗談はよしてくれ!」と砂糖がツッコみます。

ここで突然、「ここは、僕がおとりになるよ。その間にみんな、逃げて。」とパルが言いだします。どうしてパルに勇気が湧いたのか、何故父親のシュトルーデルは止めないのかと疑問を呈するマロンに対して、「勇気なんて湧いてきていないよ。だって、僕は」と言うパルに「やめろ!」と怒鳴るシュトルーデル。

その父親の言葉なんてなかったかのように、パルは「ロボットだもの。」と何てこと無いように自分の正体を明かします。

 

「パル!」「やめろ!」とシュトルーデルとガトが声を荒げて制止する言葉と交差するように言葉を続けるパル。「僕は、人手が足りないから買われただけの産業ロボットなんだ。だから、温かいわらを踏む心地よさも、母親のぬくもりも知らない。全部、ネットで知った知識で、本当は何も知らないんだ。」と語っていく。

 

ここで、パルの歌が切なげに披露されます。「僕は何も知らない 月夜のみつばち ♪」と歌い終えると「さあ、僕に注目しろ!みんな、僕を見ろ!僕はスターだ!」と叫びながらおとりになり、舞台中央部でゾンビ集団に一斉に飛びかかられて故障してしまいます。画面には黄色い血しぶきが表示されていました。

 

立ち尽くす一同でしたが、ガトが「パルが作ってくれた時間です、今のうちに逃げるのです!」と一番に冷静さを取り戻します。「ガトは悲しくないのですか?」と尋ねるマロンに、悲痛で悔しげな色を滲ませながら「悲しいです!」「でも!あの子には命が……、命がありません!」と叱咤するように叫ぶガトの声に押されるようにして生き残った者たちは屋上へ向かいました。

 

ここはパル役の見せ場でしたね。最終公演ののぶくんの演技に周囲から鼻をすすって軽く泣く客もいました。

感動の場面なのですが、私の中ではこのゾンビの謎設定やキャラ像に思うところが色々あり感情移入出来ない感じでした。柿原さんものぶくんも良い演技でした。

 

【ゴウガイの末路】

そんな中、砂糖だけは「こうなったらどこで死んでも一緒だ。」とゾンビ化するゴウガイの元に走ったのでした。

「このゾンビ騒動記事を出そうとしたゴウガイでしたが、既に他社の新聞が書いてしまっていて今からではもう間に合わないことが判明してしまいます。」と吉野さんのナレーションが入ります。

 

ゴウガイは苛々した様子で舞台上をうろうろ動き、自分がゾンビになる前に記事を書こうとまだ記事として公表していない案件を思い起こします。「あれはまだ調べが完全についていない。」「あれも記事にするには中途半端だ!」と焦燥の色が強い声を荒げます。この台詞からも、ゴウガイの仕事に対する情熱がうかがえます。

 

「その時、彼の頭に浮かんだのは自分が今まで書いてきた記事に架空のものがいくつもあったという事を記事にしようというものでした。」というナレーションが流れ、ゴウガイはさっそくそれを記事にします。

ここの、ゴウガイが思いつく場面の時はカメラがゴウガイ役の顔をアップに撮ってくれていました。ピンク系のライトがゴウガイ役の神谷さんにあたり、顔をあげて、ハッとした表情をします。カメラでしっかり抜かれている事で、この表情が良く見ることが出来ました。

 

けれども、どうしても自らの悪事を書いた記事を添付したメールを送ることだけが出来なかった。そこに砂糖が現れます。彼が「体は大丈夫なんですか?」と心配そうに尋ねると、神谷ゴウガイは「ハハハ!なんだかもう逆に気持ち良くなってきちまったぜェ~。俺はもう既にゾンビなのかもしれないな……。俺はゾンビに見えるか?」と砂糖に笑いながら問いかける。ここの神谷さんは狂気そのものでした。ゾッとするほどに、アレはゴウガイという男でした。

 

「正直に言う、お前を、噛みたい。」と神谷ゴウガイが言い放つ様子がぞっとするくらいに色っぽかったです。

 

唐突に、「お前はスパイなんだろ?」と砂糖に尋ねます。「誤解です、違います!」と否定するも聞く耳持たず、スパイだと気付いたポイントをあげていきます。無言でそれを聞く砂糖に「ばれたら、お前は国外追放になる!……やっぱり、俺とお前は似たもの同士だ。俺もじいさんに育てられて、身よりが無いんだ。」と劇前半の光子さん押しがうっすら生きてくる発言をしてくれます。

 

「ゴウガイさんが、僕に愛情を感じてくれていることは分かります。」と言う砂糖に、「愛情?シンパシーだろ。」と苦しげな顔で不敵に笑うゴウガイ。「そんな違い、どうだっていいじゃないですか!」と返す砂糖に、ゴウガイはお願い事を頼みます。「メールの送信ボタンだけが押せないんだ」お前が押してくれ、と。「ピストルなら机の引き出しに入っている。」と教え、暗に砂糖に自分を殺せと伝える。

銃声が響いて、この場面は終了。

 

感想レポ8につづく