かわいいと言い出したら沼

某男性声優をかわいいと言い出して数年経過中。ディアなガールですが、もう女の子じゃなあい。

リーライ感想レポ2

 

【パンプキンファームの人々の紹介】

暗くなった舞台の上を舞台セットが動き出します。男達が数人がかりで押して動かしていました。下手側に墓場をイメージしたセットが配置され、上手側に階段をイメージしたセットが配置されていました。

 

画面にはパンプキンファームと英語で書かれた看板とオレンジのかぼちゃと畑のイラストが表示されます。「ここはパンプキンファーム…」と、安定感のある耳馴染みの良い落ち着いた男性のナレーションが流れ、心底ホッとしました。

一応声オタなのに、これが吉野さんの声だと始めは気付かなかったんですよ。あのナレーション、いい意味で吉野さんボイスっぽさを押さえたもので良かったです。

神谷ゴウガイがあまりに精神不安定なキャラだったのと、初日はあまりに席が近すぎて神谷さんの動きや仕草やら声の調子にいつも以上に過敏になっていたのでなんかもう見ているだけなのに序盤で内心もう既にいっぱいいっぱいになっていたんです。近距離に慣れていない神谷大好き人間があんな近距離で心穏やかにしてられるかという話です。30日昼は落ち着いて見られてそんなことなかったんですけどね。

 

下手側にパリティービット役(=息子役)柿原さん、シュトルーデル役(=父親役)緑川さん、上手側にガト役(=農夫頭役)野島さん、階段の舞台セットの上に新聞記者役(=ゴウガイ役)神谷さんという配置でした。

「はぁ~!つっかれた疲れた~!今日も頑張って働いたぜ~」というニュアンスのシュトルーデルの台詞から始まります。二日目は緑川さんが初っ端のこの台詞で歌い出したので、めっちゃときめいちゃいました♡

昨日とはまた違ったものを見せようという役者魂と、それでいて元々のキャラ像をそこまで崩さないで、こういう遊び心のあることをしちゃうところ堪らなくきゅんっとしちゃいました。勿論、初日の軽~い調子で「つっかれた~」って喋りだすのも良かったんですよ。この父親、自分は「痩せの大食い」だと言い、「炭水化物3キロペロリ♪」と軽口を叩きます。そんな明るい雰囲気の最中、スポットライトが数秒緑川さんに当たり、この父親についての解説がナレーションによって入ります。「このシュトルーデルという男、明るく振る舞ってはいるが、つい先日母親を亡くしたばかりで失意の底にいます。つまり、これはカラ元気。」と暗い情報を落としていきます。

 

それを聞いた息子役の柿原さんは「痩せ…?…あ、わかった!嫌な性格の略!?」と元気に明るく毒を吐く。

それを受けて「お前は変な事は知っている癖に、こんなことは知らないんだなぁ。」と軽く流す父親の姿からして、息子役が腹黒く嫌味でそんな発言を言ったのではなくどこかズレた知識を持っている人物像であると分かります。

ここのタイミングで柿原さんがかぼちゃの歌を歌いだします。画面には歌詞とともにしょんぼりした顔のかぼちゃのアニメ―ションが映し出されて、なかなか可愛らしかったです。短く簡単な歌詞でメロディも特に普通だったので、客にもすぐ覚えてもらえるように挿入歌として入れたのかなと思います。

 

『わらべはみたり のなかのかぼちゃ 

あんまり美味しくない よくわからない味 ♪』

 

急に歌うんだね?ミュージカル風味なの??と初日は割とびっくりしました。

歌った後に拍手するのを忘れて「ほぇー…歌うのかー。ほぇー…」とびっくりして普通に聴いてしまいました。白状すると、初日のリーライはそういうことを結構やらかしました。いっぱいいっぱいだったんです。

 

呆れて窘める様子でガト役の野島さんが会話に参加してきたところで、階段から呼びかける新聞記者ゴウガイ。「へへ…、ようやく気付いてもらえた!新聞社の者ですゥ~」と媚びへつらうようにヘラヘラと笑う。

ゴウガイから「ちょっとォ、お話ィ、『うかがえますかね?』」と粘着質な調子で問われた3人は「わぁお!取材来ちゃったよ!」「朝夕ともに、新聞は間に合っています。」と返事を返します。

「いやァ、新聞の勧誘ではございません~。取材ですゥ。先日経営者がお亡くなりになったという事でェ、農業の経営がうまく行っていないとか?品質に問題があるとか?収穫量があまりないとか?経営者の人格に問題があるとか?」と質問を畳み掛けるようにぐいぐい突っ込んできます。それに対して、物腰穏やかで人の良さそうな野島ガトが「全部ですね。」と全肯定します。

 

このタイミングで、舞台上にいる役の自己紹介がありました。

まずは、緑川シュトルーデルから「ここの農場主だ。腕っ節の強さと肝っ玉の小ささは誰にも負けないぜ!」と画面に映る説明の文字と連動するように勢い良く自己紹介の台詞を言います。

野島ガトは「ここの農園のリーダーを任せられておりまして、かれこれ25年は務めております。…長くなりますので、わたくしの紹介は以上です。」と控えめな感じ。

柿原パルは「俺はパリティビット!パルって呼んで!」という感じでした。パルの自己紹介があまりにも短いので、父親のシュトルーデルが「俺の自慢の息子だぜ!」とコメントを挟んでいました。

のちのちに、パルの正体を知っちゃうと、ここの自分の紹介が簡素な理由にちょっと悲しみを覚えちゃうし、自慢の息子だという父親の言葉に屑野郎だなと思います。この物語の登場人物は殆どが精神破綻者でしたが、私の中では父親が断トツでド屑でした。どうしてこんなド屑設定の男にしたの……。しかも、フライヤーのストーリーを読んだ時は主人公っぽいと思ったのに主人公じゃないし……。

神谷ゴウガイは「名は体をあらわす!豪快なガイで、ゴウガイ!」と早口に捲し立てるような自己紹介でした。喋る勢いがはんぱなかったです。

 

神谷ゴウガイが「もう1人いるだろう。」と言うと、パルが「んー、砂糖のことかな!?」と名前をあげます。そこで、ステージ中央奥から江口くん演じる砂糖の登場です。

ゴウガイの車を見て「2026年という時代には似つかわしくない自動運転もついていないまるで化石のような存在だー。」と冒頭のゴウガイのドライブ最中の言葉をまるまる言い放ちました。

さっき神谷ゴウガイが言っていた台詞そのまんまを読み上げるものだから、違和感バリバリでした。のちのちに、この二人は似た者同士であるということを客に伝えたいが為に挿入した台詞なのかなーと思えてきたのですが、初日は「この違和感ある台詞なんなのよ。」と内心ツッコまずにはいられませんでした。

「知的で、恥的で、素敵な、大学院生ですゥ~。趣味は他人の揚げ足をとること♪性格はシュガーではなく、タイガーです♪」と腹黒い感満載で自己紹介しました。こいつ、絶対に何か裏があるし、絶対にねちっこい性格キャラだわ…と思いながら見ていました。「知的で、恥的で」の部分で顔と声と仕草からお色気感をガンガンに出してきていていました。

ゴウガイに対して「ゴウガイさんじゃないですかァ。どうしてここに?」「彼とは2、3度会ったことがあるだけですよォ。」「彼の外見は目立ちますからァ。」とヘラヘラしながら喋る江口砂糖。

どう考えても嘘だ。どう考えてもこのやり取りが意味深過ぎでしょ。絶対に何か二人の間に何かあるでしょ。120%親密でしょ。2、3回見かけただけで名前覚えちゃうほどに目立つ外見ってなんなの。美形なの、不細工なの、怪我の跡でもあるの?腐った心が戸惑いと期待でザワザワしました。

「うちは、何も人様に迷惑はかけていません。借金も食い逃げもしたことなどないのですから!」と生真面目に言うガトを横目に、シュトルーデルは軽口を叩きます。「借金も食い逃げもあるぜ!なにしろ朝飯の前に3回も食い逃げしているからな!」と嘯くシュトルーデルに、「父ちゃんすげー!」と目を煌めかせるパル。

呆れた様子のゴウガイが「また日を改めて来ます!」と言う台詞を言い放ち、一旦場面展開の為、照明が薄暗くなりました。

 

Aチームでは、この自己紹介部分でのぶくんが浪川さんの股間をタッチするという悪戯を働きまして、その流れで「俺の自慢の息子と息子(股間を指して)だぜ!」とカッコよく下ネタを言うというものが見られました。

のぶくんはパルという役に引くほど合っていました。いや、普通にこの役に合うだろうなと思っていたけれど思いのほか可愛らしい高音で、ちょっともう可愛すぎて抱きしめたいとしか思えなかった。悪戯はやり過ぎだけど。

安元さんはフライヤーに書いてあったガトのイメージそのまんまでした。想像していたものとドンピシャで何も言うことなしです。私の中では、野島さんの方が想像していた役より柔らかい感じで少しギャップがあったのですが、あれはあれで素敵なものでした。

代永さんの演じる砂糖は、明るく穏やかなのに保志さんゴウガイとの間に非常にいい感じに意味深な雰囲気が出ていてこの時点で代永砂糖に対しての期待で胸高まりました。

 

 

感想レポ3につづく