かわいいと言い出したら沼

某男性声優をかわいいと言い出して数年経過中。ディアなガールですが、もう女の子じゃなあい。

リーライ感想レポ1

リーディングライブ「パンプキンファームの宇宙人」 

                                                                                             in 舞浜アンフィシアター

10月29日夜公演(Bチーム)のみ

10月30日昼公演(Bチーム) ・夜公演(Aチーム)

 

リーディングライブは全4公演なのですが、その中の3公演に行ってきました。2014年頃からチケットがかなり取りにくいことでお馴染みのリーライです。自力で30日昼のチケットが奇跡的に取れたのと、フォロワーさんと同行するということで幸運にも3公演も見られました。(初日のAチーム公演だけ見られていないです。)

 

【物販】

今回、パンフレットがなかったので物販列には並びませんでした。初日は開場時間に到着して物販を覗くとかぼちゃタオル、トートバック辺りは残っていました。売り切れのものもあったので妙にホッとしました。次に繋がる為の資金集めが売れ残っているのを見るのは、不安が過ぎりますもの。何も買わない予定でしたが、神谷さんの言葉により、二日目の公演終了時にかぼちゃタオルだけお布施の意味も込めて買っていきました。

 

【席】

29日夜公演の席はステージ正面から見てやや上手側寄りの2列目という神席でした。誘ってくれたフォロワーさんに本当に感謝しています。30日昼公演は上手側の中間程度の席。30日夜公演は下手側後ろ側に近い席でした。

 

【簡単な感想】

リーライ自体、はじめて見ました。面白かったです。

物語展開にはツッコミどころが結構あるし、どう見ても無理やりなところが沢山あったけれど、『いかに客に楽しんでもらえるかを重視した台本』だなという印象は受けました。それと、『良い意味でも悪い意味でも、演出がだいぶ凝っていた』という感じも受けました。これに関してはそれなりのお金を払っているので舞台セットや演出にもお金をかけてもらわないとがっかりしますから、少し演出過剰なくらいでいいのかもしれません。以前から、どちらのチームも見た方がいいという話は聞いていたのですが、その意味がようやくはっきりとわかりました。ダブルキャスト見比べ、とても面白いです。

最終日に客への絡みや茶番が思っていた以上に入っていたのには些か驚きました。私はああいうのが楽しい人なので単純に受け入れてしまうのですが、ああいうネタはリーライ初見の人から見たらどう映るでしょうね。ただまあ、本会場のチケットはファンクラブに入っている人の一部だけが手にすることが出来る状態なので、現状の形態でいいと思います。

 

【配役&ストーリー】

《Bチーム》

父親)シュトルーデル役 緑川光

(息子)パル役 柿原徹也

(農夫頭)ガト役 野島健児

(新聞記者)ゴウガイ役 神谷浩史

(大学院生)砂糖役 江口拓也

(宇宙人)マロン役 吉野裕行

 

《Aチーム》

父親)シュトルーデル役 浪川大輔

(息子)パル役 岡本信彦

(農夫頭)ガト役 安元洋貴

(新聞記者)ゴウガイ役 保志総一郎

(大学院生)砂糖役 代永翼

(宇宙人)マロン役 木村良平

 

《ストーリー》

2026年のアメリカ西海岸。潰れかけたオンボロ農場『パンプキンファーム』の裏山に宇宙船が墜落した。救出された宇宙人の種族は『神』。経営難で相続税が払えない農場の主人、シュトルーデルは懇願する。「神様ならお願いだ!死んだうちの婆ちゃんを蘇らせてくれないか!」そして夜が明け、喧騒のハロウィンが始まった……。(※棒線部は当日配布された公式のフライヤーより引用)

 

チーム毎にまとめようと思いましたが私の根気的に無理そうなので、Aチームの感想も時折挟む程度に記録を書いていきます。

以下Bチーム中心の感想レポです。

 

【開演】

開場の照明がスッと落とされた直後、正面の画面に少しホラーめいた字体で「count」という文字が表示されました。

そこから、10~1までの数字がハロウィンをイメージした背景と共に次々と浮かび上がります。時計の針の音のような「カチ、カチ…」という音が響く中でカウントがされていき、非常に静かな導入でした。キラフェスとは違って、客が声を出してカウントすることはなかったですね。

ステージは真っ青な照明のみで照らされ、ハロウィン風のコミカルで怪しげな音楽と共に上手から2人、下手から2人、仮面をつけた黒いスーツ姿の男達がステージに登場しました。

もしかして、キャストの方々が仮面をつけているのでは?と期待して目の前に来た男を注意深く様子を見ていたのですが、その予想は外れでした。

 

ステージ真ん中のポップアップから、ベージュのトレンチコートを纏った神谷さんが登場。白い照明に照らされてにっこりと不自然な笑顔を貼りつかせます。

「レデーィス&ジェントルメーン!今宵はこのハロウィンパーティーにお越しくださり真に!ありがとうございます!」と胡散臭い笑顔と芝居がかった大仰な仕草で客を歓迎します。「今宵、ここにもしかしたら本物のゾンビが現れるかもしれません…」と思わせぶりに語ります。その言葉に身をぎゅっと寄せ合って怯えた仕草をする仮面男達。

「でも、ご安心を!!うちのはそんなに怖くないので!」の台詞に合せて、仮面の男4人がそれぞれに大丈夫だよポーズをしていたのが萌えました。上手側の仮面男が肘を内側に寄せて顔の近くで両手で親指を立てるポーズがキュンキュンしました。仮面男達の仕草がたまらん可愛さでした。

 

「ゾンビをやり過ごす方法はあります、それは『睨まず、触らず、戦わず』…です!」と画面の文字も神谷さんの有無を言わせない力強い喋り調子の声と呼応するようにじゅわっと浮かび上がるように白い文字で表示されます。ちなみに背景の画面の色は、鮮やかな緑色でした。この精神異常者臭いキャラが今回の神谷さんが担当するキャラなのか…と、恐怖感を抱きながら見ていると「では、私はこの辺で!取材がありますので!」と切り上げてステージを背にして後ろに10歩程度歩きます。

 

くるりとこちらを向いて立った時の表情は一変して、周りへ侮蔑と自虐が混じったような険しいものになっていました。喋り口調も神谷さんにしては随分と低音で淡々としており、その姿と様子から感じられるものとしては「苛立ち」と「軽蔑」の色でした。

冒頭の大仰で慇懃無礼なキャラ像はどこに行ったの?と普通に戸惑いました。

 

仮面男4人が神谷さんの後ろに片膝を立てて座り、前方の2人がライトを持って照らします。画面には運転席からの景色がアニメ―ションで映し出されていました。車の走る音もSEで入っており、思っていたよりもリーライというものは演出が結構細かいのだなと感じました。

29日夜公演だけは客席から割とデカい声で「雑っ…」と声が上がっていました。客席から軽い笑いが起きていましたね。その声につられて私もクスリと笑ってしまいました。静かな空間でのあの声は、神谷さんの耳にも入っていたでしょうね。

映像と語りで、運転しているのは十分分かるのでライトは過剰演出だなとも思いました。そもそも、明るい昼間の道路のアニメーションなのに、ライトは不要では?まあ、これもプロが計算の中で演出しているのだからやいのやいの言うのはいけないとは思いますが。

 

神谷さん演じるゴウガイは、パンプキンファームというおんぼろ農場に行こうとしているところでした。自分の乗っている愛車に「2026年という時代には似つかわしくない、自動運転もついていないまるで化石のような存在だ。」と自虐を込めて吐き捨てていました。

この独白がストーリーの時代背景の説明になっていましたね。

「カゲロウは追いかけても、追いかけても、絶対に捕まえられない。まるで、少年のあの日に思い描いた夢のように。」の台詞と苦々しさの中に切なさをはらんだ言い方があまりに意味深でこの後の展開に深く関係するのではとそわそわしちゃいました。少年ゴウガイが思い描いた夢がこの後の展開で語られるのでは?と思っていた人は私と握手しよう。お互い、深読みしすぎでしたね。

このカゲロウの台詞に合わせて、ステージを彩る丸い照明も細長い丸みを帯びた影が全体的に規則正しく並んで付いた状態のものになっていました。それらの複数の白い照明が四方八方からゆっくりと揺らめきながら舞台を照らしていました。

仮面男の持っていたライトの光が左上右下を照らし、ぐるりと一回転をしました。車が止まるSE音が入り、車役の仮面男たちは素早くステージ裏に捌けていきました。

 

「んん、あァー、ちょっとォー、お話ィ、…『うかがえますかね?』」と嫌味な、ねちっこい感じで尋ねる神谷ゴウガイ。画面には英国新聞風の背景の上に白い文字で『うかがえますかね?』と浮かび上がる。

重要な言葉にはこうやって画面に台詞を出すのか、かなり凝っているなあ。この台詞は話の展開の中でどういう意味を持つ言葉になるのだろう…、と初見はとてもワクワクしてしまいました。神谷ゴウガイの特徴の一つとしては、この「うかがえますかね?」の言葉の音と調子が非常に強かった。言い方は丁寧にしてやっているけれど、拒否は認めないからな?感がビシビシと伝わってきました。こんな、ねちっこい感じの新聞記者さんに問いただされたらほんとに恐怖しかないんだけど。

照明が一旦暗くなってから、下手側にある3メートルの高さくらいはありそうな木製の階段のセットの上に登って行きました。

 

一方、保志さんのゴウガイからはねちっこさや二面性ある性格は感じられず。「どこか暗い過去を持つ、仕事に熱心な熱い男」という印象を受けました。2公演分見た事で神谷ゴウガイのイメージが強すぎて、保志さんのゴウガイが公演前はなかなか想像がつかなかったのですが、始まったら保志さんのゴウガイもいつの間にか馴染んでしまったので不思議です。キャストの力ですね。

 

 

感想レポ②につづく